三沢市の令和3年度の一般会計当初予算の歳入を説明します。
本日は三沢市の令和3年度の当初予算の歳入を説明します。
三沢市の令和3年度の当初予算の概要の資料はこちらから
三沢市の令和3年度の当初予算の概要の資料は三沢市HPからダウンロード可能です。
以下の予算・決算・財政公表のページから「令和3年度の当初予算の概要」の資料をクリックしてダウンロード可能です。
https://www.city.misawa.lg.jp/index.cfm/12,1506,58,256,html
当初予算とは何か?
上記は、三沢市の一般会計当初予算等の推移を表した図になります。
ここで、当初予算とは何か?という事について解説します。
当初予算の編成理由。
当初予算を説明する前に、会計年度の説明をしますが、毎年4月1日から翌年の3月31日までを1つの会計年度として区切って運用しています。(地方自治法208条)
この「会計年度の前に、予算を調製し、年度開始前に、議会の議決を経なければならない。」というルールがあり、これが当初予算編成の理由です。(地方自治法211条)
つまり、新しい会計年度が始まる4月までに、その新しい会計年度(4月~3月まで)の1年分の予算を作る必要があります。
なので、令和3年度の当初予算であれば、令和3年4月~令和4年3月までを1つの会計年度として、1年分の予算を事前に作り、それを令和3年度の当初予算として、令和3年の4月までに議会に提出する必要があります。(提出期限については地方自治法211条をご参照ください。)
該当する条文は以下から確認できます。
(会計年度及びその独立の原則)
第二百八条 普通地方公共団体の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。
2 各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもつて、これに充てなければならない。
(予算の調製及び議決)
第二百十一条 普通地方公共団体の長は、毎会計年度予算を調製し、年度開始前に、議会の議決を経なければならない。この場合において、普通地方公共団体の長は、遅くとも年度開始前、都道府県及び第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市にあつては三十日、その他の市及び町村にあつては二十日までに当該予算を議会に提出するようにしなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、予算を議会に提出するときは、政令で定める予算に関する説明書をあわせて提出しなければならない。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000067
当初予算は予定(見通し)であり、年度途中で補正する。
当初予算は地方自治法に基づき、会計年度が始まる前に、年度の予算を決めるものですが、これはあくまでも、予定(見通し)だと考えて頂ければと思います。
【当初予算通りにいかない理由】
歳入として計上しているお金はいきなり4月に全て歳入として入って来る訳ではなく、歳入として入って来るタイミングが決まっており、当初予算額の通り入って来る歳入項目もあれば、実際に会計年度が始まってから交付額や税収が決定する仕組みの歳入項目もありますので、変動します。
また、会計年度が始まってから、国の追加の補助金や交付金、三沢市単独で緊急的な措置を実施する必要がある場合、その他社会保障施策に要する経費の増加等様々な要因があります。
※ですので、イメージ的には8割ほどは当初予算で決めた通りに進み、残りの2割は年度途中で変更されると思って頂ければ分かりやすいのでは?と考えています。
その為、年度の途中で予算を変更できるように、年度の途中で補正予算を組んで、対応しています。
⇒補正予算とは年度の途中で予算の追加その他の変更を行うことを言います。
会計年度が終わった後に、「決算」があり、予算に対していくら使用したか?という実績も後から市民の皆様に公表されます。
令和3年度一般会計当初予算の説明。
※上記の円グラフはWeb東奥様のニュースから引用させて頂きました。
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/482486
今回の令和3年度一般会計当初予算額は244億2800万円で、令和2年度と比較して、22億800万円増となっていますが、その増額理由については別の記事を作成していますので、そちらの記事をご覧ください。
⇒三沢市の令和3年度三沢市一般会計予算が増額となっている理由について
以下、歳入と歳出について説明させて頂きます。
一般会計の歳入について
歳入は全部で22科目ありますので、自主財源と依存財源に主な科目を説明させて頂きます。
自主財源・依存財源とは?
⇒自主財源は三沢市で集めて自由に使えるお金で、依存財源は「国や県や市債(借金)等」からのお金と考えて頂ければと思います。
自主財源
令和3年度三沢市一般会計の自主財源は6,473,091千円で構成比は26.5%です。
自主財源の主な4つの科目を紹介します。
〇市税
令和3年度 4,358,281千円(構成比17.8%)
【科目説明】
市民税,固定資産税,都市計画税,たばこ税などの税金のことです。
令和3年度の見通し
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う個人住民税の減収及び、固定資産税の事業用資産などの軽減措置による減収見込みなどにより、前年度比4.7%減となっています。
〇使用料及び手数料
令和3年度 238,070千円(構成比1.0%)
【科目説明】
公の施設等の使用料金や住民票の発行手数料などです。
〇繰入金
令和3年度 1,176,766千円(構成比4.8%)
【科目説明】
特定の目的の為に積み立てられた基金(貯金のようなもの)等から一般会計に資金が移されることを,繰入といい、そのお金は繰入金となります。逆に移す場合は,繰出といい、そのお金は繰出金となります。
令和3年度の見通し
「財政調整基金繰入金」の増などにより、前年度比13.0%増となっています。
〇諸収入
令和3年度 611,409千円(構成比2.5%)
【科目説明】
延滞金・雑入など、他のどの科目にも属さない収入です。
令和3年度の見通し
十和田地区環境整備事務組合の解散に伴う「旧三沢地区衛生センター剰余金」の計上などにより、前年度比21.7%増となっています。
依存財源
令和3年度三沢市一般会計の依存財源は17,954,909千円で構成比は73.5%です。
依存財源の主な5つの科目を紹介します。
〇国有提供施設等所在市町村助成交付金
令和3年度 2,135,422千円(構成比8.8%)
【科目説明】
米軍および自衛隊が使用する固定資産について、国が市に対し、財政調整とその補償のため交付するお金です。
〇地方交付税
令和3年度 4,962,814千円(構成比20.3%)
【科目説明】
地方自治体ごとの財政運営の均衡をとるため国から交付されるお金です。
⇒基準財政需要額から基準財政収入額を引いた、財源不足額が交付されます。
〇国庫支出金
令和3年度 5,717,903千円(構成比23.4%)
【科目説明】
国庫負担金・国庫補助金・国庫委託金を総称して国庫支出金と呼びます。国から支出されるお金です。
国庫負担金:国が一定割合を義務的に負担するもの
国庫補助金:国が援助として交付するもの
国庫委託金:国からの委託事業で全額、国が負担するもの。
令和3年度の見通し
「焼却施設整備事業費補助金」の増などにより、前年度比20.5%増となっています。
〇県支出金
令和3年度 1,706,620千円(構成比7.0%)
【科目説明】
国庫支出金と同様に県負担金、県補助金、県委託金があり、県から支出されるお金です。
令和3年度の見通し
「施設型給付費等負担金」の減などにより、前年度比3.5%減となっています。
〇市債
令和3年度 2,290,900千円(構成比9.4%)
【科目説明】
市が特定の目的の為に国や銀行から借り入れるお金です。
⇒市債は公共施設/公用施設の建設事業費の財源にする等の制限があります。
令和3年度の見通し
「焼却施設整備事業債」の増などにより、前年度比97.1%増となっています。
本日は以上です。
投稿者プロフィール
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三沢市議会議員(1期目)。32歳。1989年(平成元年)生まれ。
古間木小学校⇒第五中学校⇒三沢商業高校(情報処理)⇒八戸工科学院(制御システム工学)を卒業後、六ヶ所村の日本原燃(株)で約5年間勤務、その後、社会課題解決に興味を持ち、東京のIT関連会社で約2年勤務し、2019年に三沢市へ帰省。
2020年3月に三沢市議選挙で初当選し、市議会議員として活動中。
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